SSブログ

黒田日銀総裁の残した壮大な負の遺産 [経済・社会]

黒田日銀総裁が残した強固な負の遺産
現状の値上げラッシュ、物価上昇が、コロナや、ウクライナの戦争が主因であって、マイナス金利による金融緩和の円安誘導は、問題ないというのが、黒田日銀のスタンスのようだ。
我々国民は、これからもより長く、普通の政策を取っている国より長く、価格上昇が続き、貧困化させられることになる。
というより、日銀は既に政策余地をなくしてしまった、というのが現状かもしれない。
いまさら少し引き締めをやっても国内に混乱を招くだけであり、効果もほとんど無いのがわかっているのかもしれない。
黒田日銀の作り上げた、負の大きな遺産が、政策の機動性を無くしているのである。
1、マイナス金利の導入により
銀行制度が動揺し、お金を増やすという信用創造がほぼ喪失してしまった。
さらに金融緩和による円安という輸出に対する補助金が、コロナ禍、ウクライナ戦争により、完全に裏目となり、輸入品の価格上昇に拍車を駆けている始末である。
2、際限の無い国債の買いれ
これにより、返せない借金の増加、と国際的な信用失墜
3、株式市場への参入
実体の伴わない株価の上昇によりバブル化
この3つが、日本の金融システムをマヒさせているのだ。いずれも元に戻すには、大きな代償を払わなければならない。後継に凡庸な総裁が続けば、このような態勢がぐだぐだと続き、日本経済はさらなる大打撃を受け、経済的に世界の中枢から脱落し、消滅するだろう。
これらは日本の国民の努力を無駄にさせている政策的な失敗である。
バブル崩壊後から続くデフレ下の低金利は、市場の信用創造をどんどん減少させ、デフレをより深刻化させてしまった。
特にマイナス金利政策を取り始めてから、銀行のプレゼンスが、急速に縮小し始めている。
支店数の減少、人員の削減、パート社員、派遣社員の増加、ATMの減少、貸し出し業務の衰退などである。
マイナス金利は、今までと同等の貸し出し規模や、口数では、今までと同じ規模の銀行経営を維持することができなくなってしまった。
そのため銀行は、マイナス金利に応じた規模にするため、急速に支店網の統廃合、人員の整理を行っているのだ。
日銀は、国の借金である国債を際限なく買い続けている。借金がどんどん増えているにもかかわらず、市場の資金量はかわらず一定量流しているのだ。
問題は、流通量が、日本の実体市場の担保力、貨幣包括力より大きいことである。その大きい部分が借金国債で賄われているということだ。
日銀の際限のない国債の買い入れは、資金という血液を、ただ体中に回しているだけであり、治療したり回復を待っているものではない。この間にも、どんどん企業が倒産廃業している。
産業や企業の縮小、消滅は、借金を返す母体がどんどん減っていることを意味している。一方で借金をどんどん増やし、他方で、借金を返す母体を減少させているのだ。
遅かれ早かれ日本のGDPは、500兆円を切り、借金を返す母体の減少が、瞬く間にGDPの3倍以上の借金にするだろう。
株式市場への介入
株価を維持して、消費を促そうとしたのかもしれないが、全く効果がなかった。ただアベノミクスという、見せかけの好景気を演出したかっただけではないか
公的機関の株式への介入は、およそ恣意的なものであり、経済の自然な成長に竿指す事が多い。
現状、日本の企業のパフォーマンスと、株価が大きく掛け離れており、バブルになっている。
本来の日本の株の実体市場でのパフォーマンスは、1万5、6千円ぐらいで、対ドル円相場は、150円ぐらいだろう。
アベノミクスというデフレ促進策を維持するため日銀黒田総裁の残した負の遺産が、現在の危機に対して身動きを取れなくしているのだ。
このままでは、我々民衆は、さらなる塗炭の苦しみを味わうことになる。
一言主
ttps://siawaseninarou.blog.so-net.ne.jp/
参照のこと。

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事