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岸田政権の選択 [経済・社会]

岸田政権の選択
先頃、岸田政権の主な経済政策の概要が明らかになった。かなり大型の経済政策という。覚えて置かなければならないことはそのほとんどが借金で賄われるということだ。
借金以上の見返りのある経済政策でなければ意味がないのである。
1、18歳以下の子供家庭に10万円の給付をし、半分を現金で、残りはクーポンで行う。
2、介護職の給料を引き上げる。
3、コロナ対策
4、国土強靭化の遂行
など。
日本の経済状態は、コロナ禍の中、深刻なデフレ下である。今まで言ってきたように、その政策は、消費を増やす政策が重要であり、生産量を増やしてはいけない。
これまでの国土強靭化に代表されるような大規模な公共投資(万博、五輪、IR、リニア、東北震災復興など)成長戦略という名の下に繰り返された生産者への各種補助金や、低金利、マイナス金利など、がデフレ下で行われ、惨憺たる結果を見せつけている。
デフレ下では、生産量の増大ににつれて、所得が減少する収穫逓減の法則が作用するため、この30年間の生産量の増大策が、GDPを全く成長させず、所得を減少させ、借金を1200兆円近く増やしてしまったのである。
岸田政権の経済で取るべき政策は、コロナ対策を、消費者サイドから行い、消費先行型の経済に変えていくことだ。
コロナ禍の中で行われたGOtoイートやGO-toトラベルは、実施した時期が悪かったため悪評であったが、幸いなことに、実際デフレ対策として消費を高める効果がおおいに期待できる方策であることがわかった。
18歳以下に10万円給付するのは、一時の高潮で終わる公算が大きいが、それでも、消費者への給付であり、その消費が生産者に売上から吸収されることになる。これが非常に大きな効果を生むのである。
デフレ循環は、消費者の消費不足が、企業の売上を直撃し減少させ、付加価値を低下させ、労働者の所得を下げていくものである。これが繰り返され今の状況を生んでいるのだ。
そのためどういうものであろうと、消費者の消費から売上に直接反映されるものは、企業の経営環境を良化させ、付加価値を高めるものになる。それが賃上げの原資となっていく、これが好循環である。
そのため経済的には、10万円給付は、すべてクーポンにし、全部使ってもらうようにしなければならない。貯蓄させてはならない。また5万円の給付は、コロナで困っている所帯にとって、当面の生活資金として有効であるが、子供を持つ家庭がすべて困っている分けではないので、的を撃ったものではない。
しかしデフレ下では、消費者側への給付は、生産者側に闇雲に補助金を与えるよりはるかに有効である。
またクーポンにすると、事務経費が余計にかかるというが、クーポンの紙代や印刷代にまわるのなら、景気対策として十分効果がある。またクーポンを当てにしたサービスや、商品の広告が増えることも重要なことで、景気の後押しとなろう。
また介護士への賃金引き上げは、その費用が経営母体に発生するのか、国が持つのかによって大きく違ってくる。国がその分を持つのであれば、よいデフレ解消策となるが、企業側が持つのであれば、最低賃金が会社が持つのと同じ理由で、最悪のものになる。
いずれにせよ岸田政権が選択すべきものは、消費者側からの景気引き上げ策であり、生産者側へのものではない。無駄な公共投資や生産刺激策をできるだけ抑え、借金の少ない予算が大事である。
来年1年間、コロナ対策を重点的に行い、Go toイート、やGo To トラベルをそこに含ませ、商品券などのクーポンをからましていけば、そこそこのデフレ対策になろう。
しかしながら従前と同じような、大規模な公共投資や外国人労働者の拡充、さらなる生産刺激策、賃金引き上げの会社側への強制などが行われるようでは、先への希望が見いだせなくなるだろう。
一言主

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