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アベノミクスに見る前の戦争経済との同一性 [経済・社会]

アベノミクスにみる戦前の経済との同一性
その昔日本は、戦争を継続するため借金を日銀の国債引き受けによって賄い、武器や軍需物資をどんどん生産し、際限なく戦線を拡大していった。
そのため人的資源や製造物資が戦争に取られ、民間企業においては、著しく不足したり、枯渇してしまった。ある物資が欠乏すると、生産できなくなったり、働き手が戦争に取られると、十分に需要に応えられなくなり、休眠せざる負えなくなっていた。
国力以上に資金や資源、労働力を戦争のために費やしたからである。
現在の日本の状況もほぼ同じ状況にある。このままいけば、再び敗戦と同じ状況に追い込まれ、戦後の混乱と国民財産の喪失、信用の失墜招くだろう。

戦線の拡大は、公共投資の拡大、増加にたとえられ、輸出品の増大は武器や爆弾などの製造に例えられる。
1990年初頭のバブルの崩壊後、日本政府は徹頭徹尾、生産力の成長に注力してきたのがこの結果を招いているのだ。
現在、オリンピックや災害の復興、リニアの前倒し、高速道路の矢次早の建設、などの公共投資に人手が取られ、民間は労働者を十分確保できず、生産を増強することは難しい状況になっている。
円安という補助金により、輸出品の製造を増やし、低価格にして外国の市場を確保しようとしている。次から次へと繰り返される公共投資は莫大な借金を作ってしまった。
違うのは、シニア部隊(高齢労働者の定年延長)の創設や、大規模な外人部隊(移民労働者)の国内導入し更なる生産の増強を目指していることだろう。
また子供の貧困率が高くなっており、大幅な奨学金の改正などがなければ、学徒動員のような低年齢労働者が増加していく可能性が高くなっている。
さらに銃後の守りよろしく専業主婦がなくなり、多くの女性労働者が労働戦線に出ている。当時の戦争時よりも今のほうが総労働体制にあるかもしれない。
いずれの状況も国力以上に借金をして、公共投資を増加させ(戦争地域の拡大させ)、生産力を増強させ続けているからである。すでに人的資源を上回るほど仕事を作ってしまっているのである。
それでも残念ながらデフレ下での生産力増強は、付加価値を減らし、所得を低下させていくものであるため、国内は一向に豊かにならない。
毎年のおびただしいインフラ整備は、高速道路の延長、拡大、東北の復興、などの空間的なものだけでなく、時系列的なリニアの前倒しなどもやっており、戦争当時よりすさまじいかもしれない。子供たちには借金を返すことだけが課されている未来がやってこよう。

私は安倍政権が軍事化しているとは一切思っていません。
しかしやっていることが、アベノミクスが、前の軍事政権とほぼ同じような経済政策をとっているのです。それ故アベノミクスの行き着く先が、軍事政権と同じ結末迎えることを恐れているのです。今のままでは、ほぼそうなります。
軍事政権の結末は、国民や民間企業がいくら働いても、努力しても返せない莫大な借金を作ってしまい、平価の切り下げを断行し、国民財産を一挙になくしてしまいました。そして世界の信用をなくしたのです。
戦争で負けたから破綻したと考えている方たちが多いでしょうが、実際は単なる経済的破綻です。

またどこの国でも、国債の中央銀行の引き受けを禁止したり、厳しい制限をしています。一度この禁忌事項を破ると、際限がなくなることを恐れるからです。
現在の日銀はまさにこの状態です。物価を2%にするという名目で始めた異常な金融緩和により、一度破った国債の引き受けが、もはや際限なくなり、止めることができなくなっています。今株価が3万円を目指していますが、日銀が所有株を手放しているようには見えません。物価が2%になる気配も全くありません。
デフレ下で低金利にして物価が上がるという理論は端からありませんでした。
またある政治家が今の状況を雇用が安定していると言っていましたが、とんでもない認識といえましょう。
現在、雇用が不足し逼迫しているのです。どの企業も労働者が生産ライン、営業ラインに張り付いている状態です。完全雇用に近づくと次の人材が2,3ヶ月待ってもなかなか入らないのでやり繰りできません。社会的に必要な産業や企業の人手不足休業や廃業がどんどん増えることでしょう。
安定雇用にはある程度の失業者のキープが必要であり、3%ぐらいは最低限必要です。現在の日本は雇用が逼迫しているのであり、安定していません。その原因は政府主導の仕事の作りすぎです。生産量重視の成長戦略がこのような無様な様相をもたらしたのです。
もっと戦線を縮小して民間のあるいは日本の国力に合わせた仕事量にする必要があるのです。デフレ下では仕事を増やせば増やすほど、賃金が下がり、外国人労働者が急増していくでしょう。外国人労働者の増加につれ低賃金化し年金がさらに不安定になっていきます。

日本はバブルの崩壊後生産量重視の成長戦略を取り、さらに3%から5%へ、さらに5%から8%に消費税を引き上げ、消費を脆弱化させ、それに対する景気浮揚のためさらなる生産量増大を目指したことから今のこの危機的状況になってしまったのです。
このまま突っ走れば平価切り下げを含む破綻から免れることはないでしょう。
以前から言っているように、仕事を減らせ、失業者を増やせというのはこういう意味からです。何を言ってるんだと思われた方も多かったと思いますが、実際は仕事を減らした方がよいのです。

もう日本は破綻の構図がはっきりとわかるようになってきました。
1,銀行制度の縮小と崩壊
2,消費税引き上げによるデフレの深刻化
3,生産量重視の生産量増大による外国人労働者の増加と低賃金化

アベノミクスにこれを覆す手立てはありません。

一言主 http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/
https://siawaseninarou.blog.so-net.ne.jp/
追記:デフレは簡単に直ります。消費量重視策を取ればいいだけです。


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