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景気底入れ宣言の滑稽さ [経済・社会]

景気底入れ宣言の滑稽さと、無意味な社説論評群。

政府は選挙が近づいたためか、早々と景気底入れ宣言を行った。この宣言のより所となっているのが生産量の増加である。1月から3月期を底として、4月から工鉱業生産指数が大幅に伸びたからである。

在庫調整が進んだこと、輸出に持ち直しの動きがあることなどから回復基調にあると推測している。しかしデフレ下では最終需要が増えているか否かが、景気が回復しているか否かなのである。ここに政府の愚かさ、あるいは知っていてやっているなら性質の悪さが伺える。

現在のところ我々の給料や所得、資産が増えたという話やデーターは見当たらない。百貨店の売上が伸びたという話も最近聞いたことがない。
家計の金融資産が1400兆に下がったという統計はあった。ボーナスも下がるという予想がなされている。

この生産量の伸びと消費額の不調がデフレの特徴である。これが原因で実質GDPと名目GDPの逆転と乖離が起こるのである。生産量の伸びに比べて所得の伸びが悪いのである。このこと自体が日本経済ははっきりと所得線が45度以下に下がったデフレ状態であることを証明している。http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/デフレはものの墓場参照)

それ故にこの景気底入れ宣言は、明らかに間違ったものである。消費が伸びない中で、生産量の増大は、これから先競争激化から低価格競争を余儀無くされ、生産物単位当たりの利潤が下がることになる。

単に生産量の増大だけを見て景気底入れ宣言はお笑いである。同じことが前にもあった。2千2年頃である。実質GDPの伸びから景気がよくなっていると判断したのである。

しかしそれ以後所得が皆目伸びず、所得水準はバブル崩壊前の1990年頃に逆戻っている。明らかに政策担当者は、政策を誤まったのである。借金が当時に比べ莫大な量になっている。

特に経済政策と言われるものは、生産刺激策を取ることが多く、また公共投資なども増やすため、無理やり生産量が増えることになりがちである。
また内需がない市場では輸出ドライブしがちになる。
日本経済に再び同じ気配が漂ってきたのである。

麻生政権の度重なる補正予算が、2千2年2月から2千7年10月まで続いた、いざ凪を越えたと言われるぶざまな経済成長を再び招くであろう。

しかももっと悪くなるのは確実である。なぜならこの当時は、中国の特需と、円キャリーによる欧米の好景気が輸出を支えたため失政が覆い隠されたのである。(その意味で小泉政権は幸運であった。)
しかし現在の欧米の金融危機は最悪を招いており、輸出による好循環は全く期待できないからである。

低金利過剰金融緩和政策と、骨太戦略は、明らかに間違っていたのである。消費額が不足した経済において生産量を増やす政策は、低所得化を招くのである。そして企業は利潤を減らし経営環境が悪くなっていく。

所得減少にかかわらず、プライマリーバランス等の縛りで個人負担が増えていくため、個人消費が減少し、市場への資金がどんどん減少し続けている。

我々の政府は再び同じ轍を踏み、再び同じ道を歩もうとしている。この政策を遂行すればするほど日本は窮乏していく。自民党の骨太戦略という政策は、生産刺激策や生産量増大策に片寄っているため、デフレにおいて全く効果を上げないのである。逆にデフレを促進しており、それがなぜかを理解できないでいる。

再び生産量が伸びるであろう。所得の増加なく。これは再び実質GDPの成長より名目GDPの成長が低い、名実GDPの逆転と乖離の大きい経済成長をすることになる。実感なき経済成長などともったいぶった言い方をする評論家やメディヤがいるがごく当たり前のことに過ぎない。実感なきとは所得が増えていない事を指す。所得が増えない成長など成長と言えない。

同じ政策でも前より悲惨になるだろう。なぜならデフレがより深刻化しているということ、そして特筆すべきことは、外需すなわち輸出攻勢が取れないことである。

因ってこの政策に全く救いはない。前は輸出によって馬鹿げた政策が馬鹿に見えなかっただけだ。今度は馬鹿げた政策の完全な結果を見せてくれるであろう。
麻生政権になってから、何度目の補正予算、本予算だろうか。お金をどぶに捨てたのだ。

そして少し先に破綻が待っている。現在の桎梏は、自民党の政策集団が経済学の桎梏から抜け出せないでいるからでもある。

多くの社説や評論家の論評も意味のない、油断するな、気を付けろ、まだ早い、もう一段の底があるぞ、など最もらしいこと言ってるだけだ。
実のところこの政策が今までと同じであり、同じ悪い結果を招くことに言及していない。

それどころかなんら解決策を提言できないでいるのだ。彼ら自身なんらデフレの意味が分かっていないのである。

最近はやりのクルーグマン流の需給の差額に対して足りない分を財政出動で補うやり方にはなんら将来性がない無謀なものである。彼らは、アメリカはこれからそれを証明していくであろう。

なぜなら彼のモデルの中に所得線が下がったデフレが入っていないからである。入っておればそんな結論はでないはずである。労働生産曲線が右下がりのモデルを理論の中に入れない限り間違った結論を出し続けるのである。

多くの評論家が最近、分かってきたようにデフレは消費が不足しており、それを回復させない限り経済は拡大していかない。内需拡大に集中することが景気を回復させるのである。

そのためにすべきことは、消費者に資金を投入し、彼らの手元資金を豊富にすることである。
それには借金をせずに個人負担を減らす事が大事である。

その中で中軸となる政策が消費税の減額である。デフレは放っておくとどんどん経済が縮小していく経済である。現在のように所得線が下降局面を向かえている時、放っておくと一気に経済は縮小する。消費を刺激し、下降を止めねばならない。

何もしなければ消費が不足しているのでさらに下降する。

価格弾力性の高いデフレではわずかな価格の低下が大きく購買力を伸ばす。それ故消費税の減額は、財源の心配のない政策であり、民間負担を引き下げる政策でもある。(http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/最初のページの連続図形参照)

現在最も必要な政策は消費税を2%に引き下げる政策であり、それが実現するかどうかが日本の命運を握っている。民主党が次の政権を取ることではない。次なる政権が消費税の減額を打ち出せるかどうかなのである。消費税の減額が、企業売上を伸ばし、購買額を増やすことを認識させる必要がある。

ばらまきは、デフレの時、消費者側にする方が確実に景気を回復させることができる。低所得層、中でも生活保護所帯や、生活保護以下の所得層、非正規雇用者などへの資金援助は、確実に消費に結び付き、景気回復への大きな戦力であることが分かろう。

高所得者は消費量が価格の高低に左右されないので、戦力になりにくい。

財源はどうするのかと騒いでいる輩は、大借金国の日本にまだ借金ができると思っているやからなのである。財源は今までの予算の中から、不必要なものを削り、デフレから脱出できるものに投入するような、やり繰り政策が必要なのである。

麻生政権の1年は、無駄に時間を潰し、徒労に終わった。だけではなく我々国民に莫大な借金を付け加えたのである。小泉政権から続く骨太政策は見事なほど、骨細政策であり、骨粗鬆症に日本全体がなってしまった。いつ骨が折れ寝たきりになるか分からない。輸出によるカモフラージュがなければ小泉内政もおなじことだったのである。

一言主


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